アベノカクメイ

既に多くの人が指摘しているように、安倍自公政権の「特定秘密保護法」強行採決や、「集団的自衛権」閣議決定は、憲法を蹂躙し、骨抜きにするクーデ ターである。私たちはクーデターを仕掛けられたのであり、そうである以上、彼らを憲法違反の違法な政権として断罪し、倒さなければならない。

さらに、戦争準備を国民の目から隠蔽する秘密保護法の制定の後に自民がもくろんでいる憲法改正(すでに『自民党憲法改正草案』として完成している) は、「はじめに人民ありきの国民主権」を基礎とする現行憲法を、「はじめに国家ありきの国家主権」に置き換えようとするものだ。「改正案」と名付けてはい るものの、改正の限界を超えたものであり、そもそも現行憲法の尊重擁護義務を負う国会議員が発議提案できないものだ。

現行憲法と一体性を欠いた、まったく別の原理にもとづく「新憲法」を現行憲法の改正手続きでおこなおうとするのは、背理として許されず、もはや「改正」ではなく「新憲法の制定」と言うべきである。そして、憲法に基づかない新憲法の制定は、現行秩序を破壊する「ファシズム的革命」(いわばアベノカクメイ)ととらえるしかない。

彼らがこの「革命」を、あくまで現行憲法の改正手続きで行うとすれば、それはクーデターの完成である。この「クーデター」に対しては、もはや国会が国民の意思を体現しえない状況下での企てである以上、憲法制定権者である私たちの、デモクラシーを防衛するための「反革命」運動を対置するしかない。

もちろん「アベノカクメイ」がそのまま成立してしまうわけではない。自民党や公明党内部から、そしてほとんど自民党予備軍と化している野党内部から も、この「ファシズム的革命」に抵抗し、反撃するひとたちが出てくるだろう。またこのカクメイを推進しようとしている安倍一派自体が分裂するかも知れな い。何が起るか、私たちは予測できない。

だがどういう事態が生まれようと、「アベノカクメイ」と、それに抵抗する人びとの「反革命」のたたかいこそ未来を決める決定的な要因であることは疑いがない。そしてこのたたかいは既に始まっているのだ。

11/2/2014

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1件のコメント

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